「ティーカップを近づけた瞬間、ふわっと広がる香り――」
紅茶好きなら、あのひとときがたまらないですよね。
実は、紅茶の香りや美しい色合いは科学の贈り物。
数百種類の香気成分と、発酵による“色のマジック”が生み出しているんです。
◆ 紅茶の「香り」はこうして生まれる
紅茶の香りの成分は、なんと300種類以上。
花のような香り、果実やハチミツを思わせる香り、焼きたてのパンや麦芽のような甘い香り――
そのどれもが、茶葉の育つ場所・品種・製法によって少しずつ違います。
たとえば――
-
ダージリンは「マスカテルフレーバー」と呼ばれる、
ぶどうや熟した果物のような、どこかエレガントな香りが特徴。
世界中で“紅茶のシャンパン”と称される理由です。 -
アッサムは、コクのある甘さとともに、“モルティ”と表現される
焼き立てパンや穀物のような香ばしさ。ミルクティーにぴったりです。 -
ニルギリは、柑橘や花を思わせるさわやかさ。
ストレートで飲むと、軽やかに心をリセットしてくれる香りです。
こうした香りは、製造工程で茶葉の中の酵素が働いて生まれます。
発酵や乾燥のタイミング、火入れ(加熱)の工夫によっても、香りの“個性”が生まれるんです。
◆ 美しい紅茶色の正体
紅茶のあの“赤褐色”や“オレンジ色”――
実は、テアフラビンやジアルビジンといったポリフェノールが
発酵(酵素的酸化)によって“変身”した証しです。
-
ダージリンはやや淡いオレンジ色。繊細な香りと共に、光に透かすとキラキラと輝きます。
-
アッサムは濃い赤褐色で、力強いコクを感じさせます。
-
ニルギリは澄んだ明るい紅色。さっぱりした口当たりと相まって、どんなシーンにも寄り添います。
紅茶の色は、味や香りと同じく、その日の気分を彩ってくれる“アクセサリー”のような存在。
ティーカップを持ち上げて、まずは目で、次に香りで、
最後にゆっくりと味わう――そんな五感のフルコースをぜひ楽しんでみてください。
◆ あなたの「推し香り・推しカラー」は?
忙しい日常の中で、「今日はどんな紅茶を選ぼう?」
そんなひとときに、
-
「すっきりしたい日はニルギリ」
-
「癒されたい日はダージリン」
-
「自分を甘やかしたい夜はアッサムでミルクティー」
と、香りや色で“今の自分”を感じるのも素敵です。
実際、紅茶の香りは気分や記憶とも深く結びついているといわれます。
おいしさだけでなく、「癒し」や「自分らしさ」の発見にも紅茶はぴったり。
◆ まとめ
紅茶の香りと色――それは、自然と人の手が生み出す“芸術”です。
あなたの毎日に、好きな香りと美しい色の一杯を。
明日がちょっといい日になる、そんな予感と一緒に、ぜひティータイムをお楽しみください。
(次回は「紅茶は健康飲料?ミネラル・ビタミン・抗酸化パワー」をお届けします。お楽しみに!)